「睡眠と明るさの関係」

良質な睡眠に欠かせない、あかり

就寝前に、明るさを落としたお部屋であかりを灯すと、眠くなると同時に身体がリラックスモードに入ります。

これはメラトニンという睡眠ホルモンが、起床後14~16時間後に分泌されるという働きによるもの。
19:00以降から就寝にかけて、照明の色温度を1800Kほどまで下げていくことで、メラトニンの分泌が抑制されるのを防ぎ、睡眠リズムが整います。

・・・と、ここまでの話はよく聞きますが、就寝中に光を全て遮り、真っ暗闇にしすぎても良くないと最近知りました。

いつ敵に襲われるかという本能的な恐怖感により、脳の感覚が過敏になってしまい、何度も目が覚めてしまったりと不眠の原因となる、とのこと。(諸説あります)

フットライトなど視線よりも低い高さで、0.3ルクスほどの、うっすらと物が見える程度の明るさで寝ると、睡眠の質をより高めるという研究結果もあるそうです。
0.3ルクス・・・障子を通した月明り程度

朝陽で起きて、日が沈んだら月明りの下で寝る。電気の無かった時代は当たり前でした。

その生活が難しい現代では、身体のバイオリズムを整えるためにも、ひとりひとりにあった形で照明器具を工夫して取り入れる必要があります。

照明、という大きなカテゴリの『人工の光』には、医療現場やスポーツ、製造現場などでは明瞭性や輝度に特化された照明器具がもちろん必要不可欠です。

しかし、同じ人工光のなかでも❝あかり❞というものは特に、人間が自然界の動物らしく、その命を保つためには切っても切り離すことのできない存在だと感じます。

リビングからトイレ、寝室まで、一部屋につき1ヵ所でも、間接照明やフロアスタンドなどのあかりがあると、日々の暮らしが変わるかもしれません。